市町村アカデミーで「地域ビジネスによる地域経済の活性化」を講義

2019-10-09

市町村職員中央研修所の専門実務課程「地域ビジネスによる地域経済の活性化」の2講目を担当した。

会場は市町村アカデミー。社会経済の急速な進歩や変化に対応していく目的で、昭和62年に設立された研修所。基礎自治体の職員のために様々な研修が行われている。

まずは会場のある海浜幕張のまち歩きからスタート。幕張新都心の玄関口になる駅は、大きなビルが林立していた。セイコーインスツル株式会社キャノンマーケティングジャパン株式会社シャープ幕張ビルなどなど。

乗降客数が、千葉市内では2位の7万人。武蔵境駅と同程度。この町に通い続けると、人間の心理はどう変化するのだろう・・・。人工的なイメージしかない。

ビジネスビルを抜けて京葉道路をくぐった先には、学校が並ぶ。千葉県立保健医療大学、放送大学、渋谷教育学園幕張中高、神田外語大学。今回は、神田外語大学を視察。神田外語学院としてスタートし、姉妹校として1987年に開校した。

キャンパスは広大。雑草がいっぱい生えていて管理が大変だろうなと感じる(笑)。

食堂もユニークで、アジアン食堂「食神」は魅惑的だった。

 

図書館は2009年のグッドデザイン賞を受賞している。図書館の横から柵もなく外に出られたので、そのまま会場に向かった。

会場に通され講師控室に。なるほど、様々な講義が行われていることがよくわかる。とても合理的な設計。

まずは、ランチミーティングからスタート。クリームコロッケ定食600円をごちそうになった。

13時から講義開始。全国から来た市町村の産業振興担当が受講生。30代~40代が中心。

今回の講義では10のポイントを説明した。少しでも役立ててほしい。

1.キャスティング力   -地域毎に支援者の配役が違う
2.市民力・企業力    -やりたい人は必ずいる
3.俯瞰力  -時々上から眺める 
4.つなぐ力      -インフルエンザ的横展開
5.イモヅル式増殖法   -中間支援の育成・活用
6.ゆるやかな関係づくり  -地域に偉い人は馴染まない
7.となりまち連携  -市場拡大・コスト削減
8.民間力活用   -収益性確保は民間に任せる
9.イニシャル支援   -支援は約束して最初だけ
10.妄想力   -新しいものにワクワクしよう

 

※後日頂いたアンケート結果を追記。

【長島先生のご講義について】

◆イニシャルは補助、ランニングは民間という話を、今後の制度設計に生かしたい。

◆金融機関の立場から、自治体はどういう支援をするべきか、どういう立ち位置であるべきかというヒントをいただけた。

◆収益性確保というテーマではあったが、市役所の役割や、人をつなぐことの重要性について事例を用いた紹介であり、とても勉強になった。

◆「関係機関との連携が新たなビジネスを生む」「支援者を見つける」「仕組みづくりの後方支援を行政で」といった話は、自身の自治体で地域商社の設立を検討している中で参考になった。

◆「稼ぐ」ことへのハードルが、自分の中で勝手に高くなっていたが、イメージが変わった。

◆民間力が低下している地方はどうすれば良いかも聞きたかった。

◆最後に講義のまとめがあったのは良かった。