多摩大学大学院授業「まちづくり最新事情」

2020-05-21

多摩大学大学院で1科目受け持つことになった。

授業名は「まちづくり最新事情」。私も社会人大学院に通った経験があるので、自分が受けてみたいと思えるようなそんな授業を企画した。

今日は初日。何人参加かも、どんな方が参加かもわからない。ドキドキの中、スタートした。

18時過ぎから集まり始めた。結果14名の方の参加。留学生も3名いる。

オープニングは、長崎県まちづくりの絵コンクールの優秀作品を並べて、皆さんの「まちづくり感」みたいなものを聞いていく。思ったとおり千差万別。今回もいろいろな角度からまちづくりを見ていくことを伝える。

セッション1はオリエンテーション。到達目標、グランドルール、シラバスを共有した。

ゲストにヒアリングの依頼をして、その後、受講生が質問を考え、当日ヒアリングを行い、ディスカッション。最後はWithコロナ・まちづくりアイデア発表会にてプレゼンをしてもらう。

ゲストは5名。民間セクターと公共セクターの2軸で話を進める。

セッション2で、私の自己紹介の後、本講義で学びたいことを受講生の皆さんに話してもらった。化粧品会社の方、地方で事業を営みながら町おこしをしている方、リノベーションなどを手掛ける実業家、メーカー、物流会社にお勤めの方。地方で古民家を活用していきたいという夢を持っている方。鉄道会社の方、留学生、大手のディベロッパーの方、コミュニティコーディネーター、エネルギー分野の方などなど。多彩なメンバー。

ここまでで1時間位たったので5分休憩。

セッション4、5は多摩地域と神奈川県の概要を10のポイントとして説明。

ブレイクアウトセッション。3グループに分かれて10分間、意見交換を行った。短い休憩のあと、セッション6 地域金融機関のまちづくり で城南信用金庫や東京東信用金庫、横浜銀行や第一勧業信用組合の話をした。

セッション7では多摩信用金庫の事例を話した。

銀行や信用金庫、信用組合がまちづくりに関わるのか?その理由と方法を細かく説明した。

最後に質問タイム。「金融機関の中小企業へのコロナ対応状況は?」「事例は都市の成功事例だけど田舎の事例はどうなっているのか?」「銀行の株主は外資系も多くなってきたのはなぜですか?」などの質問があった。

質問終了してちょうど21:40。長丁場ではあるが、適度な議論もできて楽しい時間になった。

今後、全てのデータのやりとりをGoogleClassroomで行うことにした。

【学生の皆さんからの感想(抜粋)】

  • 授業内容で特に心に残ったことは、「まちづくりの課題は地域の金融機関が自ら解決する」という姿勢です。これは、小職が経営を営んでいる地域の金融機関と照らし合わせても、どう見てもその特異性に驚きました。一般的に金融機関の営業マンは、貸付先の情報収集とか、新たな商品(低利の貸付プランとか、市のお得な○○融資など)を持参しながら契約に結び付ける、いわば〝御用聞き〟みたいなイメージを持っていましたが、先生の歩んできた道、手法その他、そもそものコンセプト、いや、「志」が大きく違うように思いました。行政を集めた説明会の主宰、議員質問キーワードで地域企業のために情報収集と行政営業をされたり、金融マンとしての領域がとても広い!。地域のイベントもそうですが、イベントの実行委員会に護送船団方式のようにただ名を連ねて、日曜日にお手伝いは誰かとりあえず顔を出しておく(外れくじの人が)・・・くらいの取り組み方しかしないところに、地域を支援している団体と連携したり、リーダーシップを取って行政を動かしたり、そんなことを金融機関自ら行動を起こす、そんな〝熱い思い〟が地域を育て、人を育て、より良いまちの醸成につながること信じます。地域、場所は違えども、まちづくり、地域振興はそれを担う「人」によって創られるのですね。
  • 講義では産官学連携を通じた目を見張るような街づくり事例を伺いました。勿論、ビジネスとしての収益向上、税収増の思惑が背景にあることは承知をしましたが根底には「自分たちが住まう街を良くしたい」、そんな大義があるのではないか?とも思えました。大義があればこそ、企業や自治体の中でそんな志を持たれた方々が集い、繋がることで相乗効果が発揮されたと。同時に街の主役である住民自身がこうした仕掛けに対し共感し、取組みに参画してゆくためには何が必要なのだろう?との疑問を感じています。
  • まちづくりの概念は、ひとそれぞれであり、いろんな切り口があるということを認識することができた。また金融機関のまちづくり、かかわり方をうかがい知ることができて、大変参考になった。はまぎんの10年後のプロジェクトの事例は、面白かった。まちの交流をつくるしかけは面白い。私が捉える街の現状についても、大変参考になりました。中間にたって、つなぎやくというのは、弊社もインフラなので、(まちが発展するともうかる会社ですが、やはり中間に入って、ヒトや、ものをつなぐ使命があるという思いを改めて認識させていただいた。
  • 単に事業者へお金を貸すだけに留まらず、城南信用金庫のように、他の信用金庫同士を繋ぐ動きや、東京東信用金庫や多摩信用金庫のように、地域のネットワークを活かすことで、金融機関が地域のHUBとなり、地域全体に相乗効果をもたらしている事例を今回初めて知ることができた。多摩地域に限らず、こういった活動が全国でどのように展開されているか気になるとともに、私の地域でもこういった地域のHUBの役割を地元金融機関が担ってくれていればとても頼もしいと感じた。
  • まちの成り立ちの歴史、まちの対比を切り方がとても斬新に感じました。また、信用金庫の歴史とこれまでの関わり方はとても興味深く、深耕していく様子もとても楽しかったです。今後、例えば、過疎化するまちの再興をしていく手法などを学んでいく機会があることを期待していきたいです。また、都市と地域の役割を私は調べていきたいと思っていますが、先生が感じる都市の役割、地域の役割をお教えいただく機会があれば嬉しいです。
  • 「圏央道」が通り、「リニアの駅」もできれば、「多摩地区」は東京の次の成長エリアの可能性が出てくるように、私は認識する。特に、「コロナの騒動」を受けて、一極集中から「地方分散」への流れが急速に進むことが予想される。もともと地方分散が言われてはいたが、それが急速に進むと考える。具体的には、オフィス一つをとっても、「都心は小さなヘッドオフィスのみになり、「在宅勤務+サテライトオフィス」となれば、多摩地区はその貴重な候補になりうると考える。
  • 東京に住んでいると、どこまでが自分の生活圏としての「まち」なのか実感がない。1 日の多くの時間を職場で過ごし、どこかの繁華街で食事をし、自分が住んでいる場所 には寝るために帰っている人が多いだろう。私自身そうであったが、在宅勤務が長く なり外出しなくなると、生活の場として住んでいる街に目を向けるようになってきた。も しこの様な生活が長く続くなら、もっとコニュニティーの活動にも参加したいと思う。多く の人が、働き方を変えざるを得ない状況において、今後「まち」の重要性が増してくる であろう。このタイミングで「まちづくり」を学ぶことは意義深いと考えている。
  • 多摩地域に10年近く住んでいながら、地元についての知識、地域の仕組み、連携のされ方を何も知らず、知った気でいただけであったという事を僅か1回の本講義で何度も感じた。また多摩大学に4年間通っていたのにも関わらず、近くにどのような工場、会社があるのか、どのような地域づくりがされているのか、という事を一度も知ろうとした事が無かった事を大変後悔した。将来地方に移り住み、その地元に住んでる方と企画作りやイベント作りをして地域の活性化につながる活動を行っていきたいという目標がある為、今後自身が住んでいる多摩地域や関東に限らず様々な地域、職種、キャリア経験を持つ方々の話を拝聴し、ディスカッション等の意見交流を通じて、地元民との距離の縮め方、今の自分自身の問題点、改善点を発見し、今後の自分の働き方やキャリアに影響を与えられる様、本講義を受講し一つでも多く価値や気付きを発見して行きたいと強く感じた。
  • 「信用金庫」の奥の深く広範囲による活動と、街が地域を豊かにする=商売がでてくる=街と地域金融機関双方に利益があるwin-winな状態の仕組みに驚きました。金融ならではの強みを持続可能なまちづくりにおとされており、アイディアが詰まった現状を知り、今後の自身の考え方についてヒントを与えられたように感じました。多摩地域について、まず位置から完全に誤解していましたため、正確に理解することができました。また、多摩地域の特徴や工場や開発など、歴史を遡ることで見える今があり、問い詰めると何でも繋がりが見えてくるのだとよく分かりました。