川崎信用金庫のお客様サポート

2020-02-28

川崎信用金庫お客様サポート部にお邪魔した。

川崎駅の東西自由通路。コロナウイルスの影響でか人は少ない。

西口にはラゾーナ川崎。東芝川崎事業所の跡地。

そして、今回お邪魔する川崎信用金庫は東口にある。概要は以下の通り。

創立 1923年7月18日
本店所在地 川崎市川崎区砂子2丁目11番地1
店舗数 56店舗(49店舗+7出張所)
店舗外ATM 42ヵ所
役職員数 1,331名

川崎に本店をおく、大手信用金庫である。

ご担当の山田さまとロビーで待ち合わせだったので、まずは本店を視察。ハイカウンターが6箇所、ローカウンターが4箇所。月末近くの15時前だったことありロビーにはお客様が満杯だった。学生に、信用金庫の業務や人員の配置について説明した。

2階の会議室に案内された。最近、会議室に作り変えたようで10室あった。ご対応いただいたのは山田さまの他、朝井さま、安島さま。お客様サポート部は総勢20名。営業店の担当者と一緒に企業訪問しているスタッフが7名。他にも、中小企業の動向調査等を行っている。また川崎市、川崎市産業振興財団神奈川産業振興センター横浜企業経営支援財団、関東経済産業局に5名派遣している。相互交流ではなくあくまでも信金側から産業振興関係の部門に出向している。お相手頂いた朝井さまも安島さまも出向経験があった。49店舗を7名で分担して営業店の後方支援を行っている。

店舗網を見ると、川崎市に40店舗(うち出張所6)、横浜市14店舗(うち出張所1)、東京都大田区2店舗となっている。まさしく地元の根付いている信金だ。

川崎市の中小企業融資制度の取扱金融機関を見てみると、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、群馬銀行、きらぼし銀行、横浜銀行、山梨中央銀行、静岡銀行、阿波銀行、三井住友信託銀行、東日本銀行、東京スター銀行、神奈川銀行、静岡中央銀行、徳島銀行、横浜信用金庫、かながわ信用金庫、湘南信用金庫、川崎信用金庫、さわやか信用金庫、芝信用金庫、西武信用金庫、城南信用金庫、世田谷信用金庫、多摩信用金庫、商工組合中央金庫 とある。メガバンクや隣接している都県の地域金融機関はもちろんだが、それ以外の金融機関も複数取扱いしている。地元の資金需要が少ない金融機関が市場を求めて川崎に進出してきている。

お客様の相談事例では、販路拡大、人材確保、経営改善などが多い。事業承継が一番かと思ったが・・・。課題の見える化(課題の抽出と順位付け)から一緒に同行訪問を行っている。営業店から上がってくる課題シートと実際に同行したときにお客様からでてくる課題とは違うことも多い。同行訪問を繰り返すことで若手職員のOJTを行っている。このへんは多摩信用金庫とも似ている。

また神奈川県の8信用金庫での合同事業「ビジネスマッチングwithかながわ8信金」を毎年開催している。今年で8回目、6月11日に開催予定。製造業はもちろん、運送業、物産系の展示のブースがある。毎回1,000件程度の商談が行われている。予算は8金庫で負担し、毎月ミーティングを重ねている。地域への活動としては、スポーツや文化への貢献活動、環境への取組も行っている。こちらは業務部が主管。

川崎信用金庫の最大の特徴は、地域の支援機関と連携が濃い点だ。

頂いた資料のほとんどが、市や産業振興財団のものだった。市×金融機関が1対1の関係になっている。地域によっては、1対多や多対1になっている場合があるが、川崎の場合は、ほぼ1対1になっている。結果、支援機関との役割分担(予算措置やPR、専門家の配置)がはっきりしていて、信金側もお客様の課題解決(現場に即した案件の発掘)という本業に邁進できる。理想的なパタンだ。これについては近いうちにしっかりと分析をしてみたい。

知財マッチング事業は好事例のひとつ。知的財産活用による中小企業支援で信用金庫社会貢献賞をとっている。大手企業が有する開放特許と中小企業が持つ技術力をつなぐことで新たなビジネスを創出している。資料を見ると、富士通、NEC、日産自動車、日立製作所、ミツトヨ、イトーキなどの企業名が並ぶ。最新の事例としてかわさき市政だよりNo1222の表紙にも紹介されているのは、森永製菓と菓子匠末広庵のマッチング事例。食品事業者のマッチングだけに一般の人にも非常にわかりやすい。

最後に、信金の仕事は楽しい。様々な業種の社長さんと一緒に課題解決が行える。これ以上の仕事はないと思う。とキラキラして瞳で学生にアドバイスしてくれた。私も同感である。

人材のマッチングシステムなど、新しい仕組みもぜひ一緒に構築してみたい。