教職員会社見学会5「ミート・コンパニオン」

2019-08-29

企業見学会は、多摩大学の教職員にもっと地域の企業のことを伝え、共同研究や学生に紹介してほしいという想いでスタートした。私が大学教員になって最初の企画。5回目になる今回は、相模原市にある「株式会社ミート・コンパニオン」相模原工場にお邪魔した。参加者は教員5名+学生2名。(本社は立川市) 

当日はあいにくの雨。JR橋本駅に集合して車で10分ほどの相模原工場に着いた。

平成22年に竣工された工場の2F会議室で、冨岡室長、松丸主任、工藤様から、企業の概要と食肉及び食品業界についてお話を伺った。

年商300億、従業員数580名(子会社含む)、正社員300人強。今後、500億円の会社にしていく目標。食肉業界は利益率は厳しい。営業利益でも1%程度。肉は人の手を加えないと生産者から消費者に渡らない。主な業務は、ミートパッカー事業とフードサービス事業。取引先である大手外食レストランやスーパーにお客様の希望の肉を届けていく卸業がメイン。取引先名を聞くと会社四季報そのもの。私たちは1週間に1回は必ずこちらのお肉をいただいているようだ。冷凍解凍を繰り返すと旨味が逃げる。ドリップが重要。だから、首都圏に近い圏央道インター近くなどに工場が立地。相模原工場ではチルドにも対応している。

いよいよ工場見学。ネット、帽子、マスク、長靴と装備をして、手洗いを何度もする。髪の毛一本でも大変なことに。当たり前だが徹底している。

現場ではたくさんに人が作業している。もちろん機械も多数導入されてはいるが、要所要所は人間が対応。外国籍の社員も多い。コミュニケーションなどへの工夫も大変だ。表示も色々な国の言葉になっていたり、色などで間違いがおきにくいようになっている。

見学をしながら、社員のみなさんが挨拶をして頂けるのが心地よい。離職率も低い様子。でも室温は10数度。寒い中での立ち仕事は大変。

試食を頂きながら海外の話も。

13年前から海外事業もスタート。その名もWAGYU SAMURAI。国内は需要が落ちていく。いま取引頂いている農家を守るためにも必要なこと。動物検疫もあるのでそう簡単に持って行けないが対応を急いでいる。タイとフィリピンに現地法人を設立。

「和牛はすきやきがおいしいと思う。卵をつけて食べるのがいい。この文化を広めていきたい」と冨岡氏。みなさんのお人柄もあり和やかな雰囲気の視察になった。食肉のインフラを支える企業。これからもぜひ美味しいものを作り続けてほしい。