地域金融機関かるた

地域金融は地域にとって重要な役割がある。地域金融にすこしでも興味をもってもらうためにどうすればいいか、萬平さん(NHK)は考えた。カードゲームにしたら興味をもってもらえるのではないか。

ルールはいたって簡単だ。取り札に地域金融機関名や預金量、融資量、役職員数、新入職員数、設立などを記入したものを用意する。最初は全国の地域金融機関でと思ったが、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協まで合わせると1000以上になる。机に並べきれなくなるので、大学のエリアである、東京都と神奈川県の地域金融機関だと100程度なのでちょうどよい。読み札は、スクリーン等に映写する。「東京都と神奈川県で預金量が一番大きな地域金融機関はどこでしょう」「全店に宝くじブースがある地域金融機関は?」。取り札を比較すればわかるものから、金融機関自体の業務内容を知らないとできないものまで出題に工夫はいくらでもできる。回答を知っていれば、大きく書かれた金融機関名で選び、わからなければ、取り札の記載された数字を比べる。こっちが大きい、いやそっちが大きい?とゲームに没頭していくうちに金融機関の種類や特徴を理解していく。

こんな想定で、模擬授業として地域の方々が実験に加わってくれた。終了後、感想を聞くと、「地域金融機関に種類(業態)があることを知った」「警察や消防などの職域に信用組合があるんだ」「横浜のJAはこんなに大きいんだ」「1店舗しかない金融機関があるんだ」「同じ時期に設立している信金が多い」等、素朴な気づきがたくさんでてくる。そして、「もっと地域金融機関のことを学びたくなった」と。

そう。その言葉を待っていた。研究や就職先を悩んでいる学生に意欲や関心を持ってもらい、採用に苦慮している地域金融機関にもつなぐことができればと思う。

 

 

地域金融機関かるた” に対して1件のコメントがあります。

  1. まるさん より:

    講義だけではなく、関心を持って戴くための工夫が大切ですね。

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