三井住友銀行本店
2022/5/2
三越本店隣の区画に威風堂々と現れる洋風建築「三井本館」。日本橋室町。三井グループの本拠地である。
かつてこの地にあった旧三井本館(1902年竣工)は、1923年の関東大震災で被災した。「関東大震災の2倍の地震が来ても壊れない」強度や「壮麗、品位、簡素」をコンセプトに1929年に新たに建替えられたのがこの三井本館である。当初、三井合名、三井銀行、三井物産、三井鉱山、三井信託の5社が本社を置いた。
地上7階、地下2階の鉄筋コンクリート造りで、外装は花崗岩仕上げ。茨城県笠間市稲田産。この三井本館の建設をきっかけに石材工業も発展したようだ。
昭和初期を代表する建築物であると共に、現存する最古のアメリカンタイプのオフィスビルは、1998年に国の重要文化財に指定されている。
営業中の三井住友銀行日本橋支店の店内に入ってみた。思わず「おお!」と声を上げそうになる。華やかな装飾が施された吹き抜けの天井、大理石の巨大な列柱でつくられた大空間。まるでローロッパの神殿のようだ。ATMに並ぶ人や遠くに見えるカウンターで、そこが銀行であることに改めて気づくが、その雄大さに、そこには何か特別に選ばれた人たちがいるような錯覚に陥りそうだ。ちなみに、実際には見られなかったが、地下1階には「東洋一の大金庫」と称される、直径2.5m、厚さ55㎝の扉を持つ金庫があるそうだ。
近いうちに見に行きたい。(K)
見学ツアーもあったようだ → こちら