ながしまゼミ「町田・相模原の街を探究しよう」
2023/2/16
2月16日(木)晴天。最初が肝心。4期生13名のお互いを知るための企画として小さなイベントを実施した。
地図を使い、自然の中に設置されたチェックポイントを制限時間内により多くまわり、獲得した点数を競った。これを応用して、今回は、町田市と相模原市をフィールドとして全43のチェックポイントを準備し、紙の地図を使って制限時間3時間で学生たちに巡らせることにした。
町田駅近くのBUSO AGORAをスタート、フィニッシュ会場とした。ここは『自分らしく生きる』を形にする場所として立ち上げられた、インキュベーションカフェ。木目とブラックを基調としたカフェは落ち着きがあり、仕事が捗りそう。平日でも朝からたくさんの人が利用している。
この場所を選んだのは、学生たちにこういった施設の存在と、起業を目指す人たちの様子を見ていろいろと感じてもらい、彼らのこれからの活動の参考になると考えたからだ。今日は、そこまで意識が及ばなかったようだが、早晩理解するときがくるだろう。
さて、まずは集合時間10:00に13名がちゃんと揃うのかが課題( ´艸`)。心配は外れず、3名が遅刻。寝坊、電車の乗り間違いなど、学生ならではの初歩的な理由。学生らしいと言えばその通りだが、最初が肝心厳しく対応。
チームづくりから始める。オリエンテーションということもあり、住まいが同じ市町村同士にならないように、事前に組み合わせを準備した。1チーム3~4名構成で4チームとした。チーム名は「ウーパールーパー」「ドツボズ」「寝起き自転車」「Mr.つよしのスタッフ」に決まった。
ルール説明は、総合研究所客員研究員の箕輪さんから。
【ルール】
- チームは全員一緒にチェックポイントを回る
- 撮影者以外のメンバーを入れて、チェックポイント一覧と同じ写真を撮影し、次のチェックポイントへ進む
- チェックポイントで得点を稼ぐ他に、2つのミッションをクリアすると加点が狙える
- LINEWORKSミッション
- チーム別にLINEWORKSに登録する。
- 3時間の中で出される4問の設問に対し、3分以内にアンサーを返信する。
- おみやげミッション
- 町田市または相模原市で作られている商品を参加人数分購入する。
- フィニッシュ会場で撮影した公式時計の時刻がフィニッシュ時刻となる。ただし、遅刻1分ごとに50点を減点する。
さあ、4チームに分かれて作戦会議。時間を30分とり11:00には一斉スタート。初対面のためか、少しよそよそしさもあり、また、作戦の立て方にも迷いがあり、あまり話が進まない様子。スタート時間が迫る。
11:00。定刻通り一斉にスタート。どうなるかこちらもドキドキ。交通安全第一でいってらっしゃい!
学生を見送った後の事務局仕事が始まる。
フィニッシュ後の準備。
ここで、今回新入ゼミ生のオリエンテーションイベントを導入したねらいについて触れておく。
ゼミ活動を行ううえで最も必要となるのは、人間関係を構築しチームで考え行動すること。その楽しさを感じてほしい。
オリエンテーリングでは、まずそれぞれの名前と人となりを掴ませ、チームでミッションをクリアする模擬体験をさせる。そこで生まれる一体感や達成感が次のミッションの活力となることが期待できる。
まちなかでのイベントは、制限時間内に、ゴールに向かってチームで行動する。いくつものミッションをクリアし、ゴール後に自分たちが巡ったルートを辿って振り返る。この一連の作業が、初対面の学生たちのチームビルディングを短時間で効果的に行うのに適していると考えた。
さらに、今回は通常のルール以外に二つのミッションを組み込んだ。一つは、ながしまゼミのコミュニケーションツール「LINEWORKS」習得のため。チームメンバー同士を知る機会となるような設問を投げかけ、回答させるやりとりで、LINEWORKSの使い方を習得させる。移動中の学生たちの様子がリアルタイムに確認ができることもあり、これは有効であった。
ミッションごとに送られてくる写真はどれも笑顔があふれている。
もう一つは、おみやげを見つけさせること。これは、その土地その土地で特色のあるものを作る事業者がいると言うことに気づかせる。一歩進んで作り手と話しをしてきたら、これはもうゼミ活動のハードルは容易に越えられるであろう。
まもなく14:00。
到着1位は、ウーパールーパー。
ネットのゲームは3時間続けられても、歩き続けることはなかなか無いようで、学生たちはへとへとになって戻ってきた。3チームは時間内にフィニッシュ。なんと寝起き自転車チームは遅刻。14:07にフィニッシュ。350点減点が確定。他人の不幸は蜜の味か。到着を待っていた他の10名はなんだか嬉しそうだ。
フィニッシュ後もひと作業。提出物は以下のとおり。
1.「ルート集計シート」に回った順にチェックポイントの得点を記入。自己集計して提出する。
2.撮影した写真を回った順番にまとめてLINEWORKSに送信。これをもとに、事務局がチェックポイントと撮影か所の付け合わせをする。
3.「おみやげ選定シート」に、商品名、製造者名、所在地、選定理由を記入。レシートを貼っておつりと共に提出。
おみやげのエピソードについては、あとの発表が楽しみだ。
事務局で集計の間、学生たちはチームごとに「ふり返りワーク」を行う。3時間の「気づきと感想」を付箋に書き、読み上げながらA3用紙に貼っていき、出そろったものを3つのキーワードにまとめさせた。
発表者は「各チームで一番しゃべらなかったひと」。自薦他薦で発表者が決まる。
「紙の地図を見て巡ることが新鮮」「苦難を乗り越え共に協力し合う」「福祉作業所のお菓子が気になった」などなど、こちらが想定していなかったコメントも出てきた。
おみやげ選定についても発表させた。それぞれの発表をもとに、ミッションクリアかどうかを決めることにした。
チーム名 | 商品名 | 購入店舗名(所在地) | 製造者名(所在地) | 選定理由 |
ウーパールーパー | 相模原音頭、相模の娘、てるて姫 | 菓匠紅照(相模原市) | 古木照夫(相模原市) | 長島先生が甘党だから一目ぼれ |
ドツボズ | 中野屋大福 | 中野屋(町田市) | 中野屋(町田市) | 永井の思い出の逸品 |
Mr.つよしのスタッフ | あいちゃんクッキー | 町田ツーリストギャラリー | 社会福祉法人まちのひ富士作業所(町田市) | 福祉作業所への貢献 |
寝起き自転車 | 定番ワッフルプレーン | MR.waffle(町田市) | 平井裕晃(町田市) | 駅前で一番目立っていた |
寝起き自転車のにワッフルについては、地元?との疑問もあったが、事業者とのやりとりの様子が分かったので全チームに10点を加点した。ここで、それぞれが購入してきたおみやげを配り参加賞とした。
最後に結果発表。
順位 | チーム名 | チェックポイント点 | 到着時刻 | LW点 | おみやげ点 | 獲得点 |
1位 | ドツボズ | 474 | 13:52 | 46 | 100 | 658 |
2位 | Mr.つよしのスタッフ | 380 | 13:55 | 34 | 100 | 514 |
3位 | ウーパールーパー | 220 | 13:46 | 46 | 100 | 366 |
4位 | 寝起き自転車 | 392 | 14:07 | 35 | 50 | 177 |
1位のチームには、賞品としてAmazonギフト券を贈呈。ゼミの先輩たちの成果の蓄積から還元された賞品であることを説明。みんな頷いていた。改めてゼミ生としての緊張の表情が覗えた。
今回のオリエンテーションは、初対面の人間関係を短時間で構築でき、チームビルディングのスタートアップをスムーズに行えることが実証された。今後、新入生のオリエンテーションの他、社員研修やまちづくりの一環としてイベントなどに活用していきたい。
早速来年度の新歓オリエンテーションは、この4期生が企画を進め、今日の参加者としての経験が活かされることを期待している。学生たちにもそれぞれブログを書かせた。大勢と一緒に行動できないが、このブログで彼らそれぞれの3時間を共有することができた。
学生のブログは こちら