多摩・島しょの視察_伊豆大島
2023/3/30-31
【1日目】
4月の講演に備えて情報収集のために、伊豆大島を訪れた。
熱海9:10発のジェット船。船は春休みの平日ではあるが、50%程度の乗船率。旅行者には快適。
45分で大島。なんと近いこと。島の移動はレンタカーを選択。レンタカー屋さんが7件あるらしく、ネットで検索するがわかりづらかったので、結局電話。
まずは、三原山登山道路を通って、三原山山頂口駐車場へ。きれいなトイレ、素晴らしい展望が待っていた。そこから、山頂遊歩道をとおり、お鉢巡り。88歳の母は10分歩いたらギブアップ。舗装された道路なので、カートなどを配置してもよいかも。500円でも1,000円でも乗る人はいると思う。
頂上からの景色は素晴らしい。富士山、伊豆諸島の眺望を楽しみながら、火口をのぞき込む。
帰りは御神火(ごじんか)スカイラインを下る。
ランチは、海鮮茶屋 寿し光。昼時間が並んでいたので、13時過ぎに行ったらすぐには入れた。地魚にぎり(2,400円)、べっこう丼(1,200円)、うつぼの天ぷら、明日葉の天ぷら。
東京島焼酎「御神火 天上(麦)(580円)」のロックで乾杯。これがまたいいお酒だった。
元町の金融街を見学。まずは七島信用組合。東京中央信用組合(経営破綻、のちに株式会社東京スター銀行に事業譲渡)から、島しょ地域の営業地区を譲渡され、1957年に設立された信用組合。7店舗に職員79名。預金量は1,229億円。沿革を見ると、三宅島、大島の噴火による全島避難など、大きな天災を2度も経験している。2023年に島しょの自治体と地域社会の発展に寄与することを目的とした包括連携協定を締結。地域連携記念定期預金を発売した。
並びにみずほ銀行大島特別出張所。預金業務などは行っているのだろう。
そして郵便局。大島郵便局は、明治8年10月に設置されている。設置名称は「新島」とあり、明治19年に「大島新島」と改称されている。
自然中心ではあるが、興味深い観光スポットがたくさんある。東京都だけあって案内板や駐車場、トイレの整備も進んでいる。
【2日目】
まずは途中にあった岡田郵便局。大正5年(1916年)2月11日に設置。この町の融資は誰が担ってきたのだろう?
裏砂漠に向かう。砂漠は日本ではここだけというフレーズに誘われる。乃木坂のMVの撮影場所にもなっているようだ。月と砂漠ラインという道へは、レンタカー屋さんで止められたが、自己責任で入ってみると理由がわかった。数台であれば問題ないが、複数の車がここに入ったら、立ち往生して対応が取れなくなる。今回は平日だったこともあり問題はなかったが、一歩間違えると迷惑をかけることになる。
裏砂漠を散策した後、産業の現場を訪問。RESASで見ると、企業数では、卸小売業145社、宿泊業、飲食サービス業132社、建設業70社とある。確かに車で走っていると目立つのは建設業だ。
株式会社大島椿製油所を訪問。大島椿株式会社(港区)は化粧品の販売、株式会社大島椿本舗(八王子市)は製造を行っている。大島から椿を運んで八王子で製造している。多摩と島しょの繋がりを感じる。
ランチは、元町からちょっと入ったところにある「らイヴ」。ハンバーグランチを頼んだが、オムライスもおいしそうだった。地元の家族連れがランチに来ていた。
大島は昔「東洋のホルスタイン島」と呼ばれていらしい。大島牛乳や大島バター、牛乳せんべい、牛乳風呂などもあったほど。その後時代の流れの中で、製造会社が倒産し、大島牛乳は姿を消した。その後、地元の有志が集まって大島牛乳愛好者同好会を立ち上げ、株式会社大島牛乳を設立したとのこと。地方創生の熱い思いを感じる。
地元スーパーも覗いてみた。どこも都会と変わらない品ぞろえ。ただ、地元産のものはほとんどない。農産物は皆無、水産物は神津産が少しだけあった。輸送費がかかる分だけ全体に割高なのを仕方がない。
15:50の船で熱海港へ。帰りの船は満席だった。