関わった学生たちの未来
2022/8/25
今年度はじめて卒業生を送りだすことになる。彼らの就職が決まったときの感動は我が子以上のものとなった。ゼミ活動の中で実際にプロジェクトを進め、共同研究した企業から内定をもらった学生が数名でた。一緒に汗を流した皆さんがいる企業を就職先として学生が選び、企業側には選んで頂いたことは教員冥利に尽きる。
学生には、地域社会で役立つ人間として歩んでもらいたい。卒業後、「こんな仕事をしています。ぜひ産学連携で地域活性化をやりたいです。協力していただけますか」と相談に来てほしい。
そして、自分も周りも笑顔で過ごせる人生を歩んでもらいたい。具体的には、地域金融機関はもちろん、市役所や鉄道会社などで地方創生やまちづくりなどに関わり、学んだプロデュース力を活用して、人の笑顔を増やせるような仕事で活躍してほしい。近い将来、一緒にプロジェクトを行っていく関係でもいたいと考える。
学生という名の社会人を育てる学びのしくみ
たましんに在籍していた時、産学連携の観点から、大学のゼミ活動や卒論のインタビューなどを受けてきた。どこの大学生も社会のことを全く知らず、高校生のような幼いイメージを受けた。自分が多摩大学に来たからには、社会に出しても恥ずかしくない、社会で役に立つ人材を育てたいと考えている。
そのために必要なことは、学びと実践を繰り返すことである。社会人になってもリカレント教育として、学びと実践を繰り返すことが重要であるといわれている。大学時代も同様で、主体的に学び、本物を扱う(実践する)ことを繰り返すことが重要である。
ゼミ活動などを通し、自分たちの将来や生活に関わる本物のプロジェクトに取り組ませることで、必然的に学ぶ意欲が湧いてくる。経験値が増え、少しずつですが、未経験なことへの想定ができるようになる。想定外のことも学びの種になる。また、学びの中から気づきが生まれたときに自分事となり、プロジェクトの深みが増してくる。この繰り返しこそが、手作り感のある多摩大学の学びのしくみであると考える。
プロジェクトの遂行には、社会人基礎力が必要であり、仲間との協働が不可欠である。プロジェクトを効果的に進めるためにはプロジェクトマネジメントも学ぶ必要がでてくる。成果物をアウトプットすることで、内外の方との議論が進む。これら一連の学びとプロジェクト遂行により、2 次グラフのような急激な成長が見込まれる。
大学時代に知り合った社会人との関係は、卒業した後も続く貴重な財産になるはず。地域のため、社会のためにも、そういった機会を増やしてあげたい。また、その財産を蓄えた若者達を社会に送り出すことが、豊かな地域社会づくりのための投資となる。多摩圏( 多摩エリア+神奈川県)に重点をおき、地域密着を進めていくことが重要である。