地域金融論2020スタート

2020-05-08

大学教員2年目の授業がオンラインでスタートした。大学教員は1年目が大変ですが、2年目以降は結構ラクですよと、たくさんの人に言われたが嘘だ。とても大変な2年目がスタートした😁。

ウイルスさえなければと思うような最高の天気。丹沢が正面に見える。

そういえば、4月は大学にほとんどこなかった。まずはカレンダーをめくるところから始まった。

オンライン授業の教室はここT-studio。誰もいない部屋で1人授業を行う。今朝の時点で履修者は250名。3年生と一部4年生。

白板の前で挨拶から始まる。250名の開場でやるのとは全く違う感覚。

アイスブレイクに用意したオープニングゲーム。ミュートをオフにして3つの中から選んだじゃんけんをあげてもらおうと思った。ミュートをオフにした瞬間、250名の声が響き渡る~。えー自宅でそんなにしゃべっているの?と驚いていたらミュートをオフにするのが遅れた😁。

気を取り直して、セッション1 新シラバスの説明。

新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされる地元企業や勤労者をどう支えていくか、金融機関の存在意義が問われている。企業や個人の資金ショートを防ぐのはもちろんであるが、それだけでは苦境を脱することはできない。

今回は、①新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「今だから感じられる社会の変化」を捉えるため②オンライン授業になり、多忙な方や遠方の方々にも授業に登壇して頂けるようになったこと以上、2点からシラバスを変更した。

2週間で1セットの講義。先の見えない世界でどう生きていくのか?地域金融という側面から「これから」を探していく。【1週目】社会の変化が現在進行形の現場の方にご登壇頂き、インタビューする。【2週目】インタビューで出てきたポイントを整理し、基礎的な部分を補いながら、グループディスカッションで学びを深めていく。

ミュートにして授業を行うと皆静かだ。当たり前。教員にとってはやりやすくはあるが、無性に250名でどこまでできるかの実験がしたくなる。オリエンテーションだしやらせてもらおう。

グランドルールを説明しながら、ゲストが来たときの、リアル拍手の練習をするが失敗。250名をいい感じで拍手させるのは難しい。来週はできないと判断。チャットをonにしてみた。手を上げて質問するまでにはいかないが、チャットだと意見をいいやすいということはあるかもしれない。

ホワイトボードでは、知っている金融機関をせーのの掛け声で一斉に書いてもらった。

昨年もそうだったが、横浜銀行の認知度がかなり高いと感じる。都市銀行、ゆうちょ、そしてたましんと続く感じ。証券会社や消費者金融ができるのも若者の特徴だ。金融教育も重要だ。

最後にブレイクアウトセッションをやってみた。250名を48のグループに分けて5分間。テーマは「地域金融論で学びたいこと」。・・・50近くのグループをつくることはできたが、個々の部屋の管理をすることまではいかない。これもちょっと難しいな。

ここまで説明して小テストを行った。10問の◯×問題。まずは出席確認代わりといったところ。

後半のセッションは、授業で必要な金融キーワードを説明した。1金融機関の公共性 2金融機関の役割 3地域金融機関とは 4金融機関の地域 5協同組織金融機関 6業態別金融機関数 7金融機関の名称 8業界別の呼称 10新型コロナウイルスと金融機関。昨年各業態や金融機関にヒアリングしたときに頂いたものなどを活用しながら、実践的なものにした。ここは30分ちょっとしっかりと講義した。

就職のこと、社会に出てからのことなどもできる限り伝えた。

最後に、来週のゲストである、東京東信用金庫の湯浅博支店長の紹介。業界誌に寄稿されたものを全員に配布した。

そして、今日の夜のテレビ番組に東京東信用金庫のお取引先がでるので、視聴することを伝えた。(私は¥も涙しながら拝見した)

今回の課題レポートは、ゲストへの質問。配布した資料と今日のテレビの内容も見て考えるように伝えた。

さて、どんな質問が来るのか。月曜日にはまとめて、湯浅支店長に伝える予定。

来週は、250名で両国支店にオンラインで視察にいく。支店長の席にパソコンを設置して頂く予定。どんな授業になるかわからないが、学生には、地域金融機関の姿をしっかり伝えたい。

【学生の気づきと感想】 ※ゲストの皆さまもぜひ一読下さい。 ※オンライン授業に関する感想や意見もたくさんありました。それは授業のときに話しますね。

  • 金融機関というと最初に銀行が思い浮かぶけど、信用金庫や信用組合、労働金庫や農業協同組合など様々な金融機関があることを知りました。社会人として自立した生活を送るには、自分のお金を管理していくことが大前提にあると思うから、この講義を通してお金の関わる金融について考えていきたいと感じました。 金融機関は世の中において、常に企業と個人に密接に関わっているから、金融機関がどのような役割を持ち、地域経済にどう関わっているのかという事を深く考えていきたいと思いました。
  • 金融関係の授業は苦手意識があり、今まで受講してこなかった。だが、経営を知る上で金融の知識は外せないと思い、受講をした。今日のお話で、金融機関で実際に勤められている方が講義することもあり、具体的でかつ実践的な内容であると感じた。現在の不安定な状況の中で、金融機関がどのような役割を果たして行くのかは、非常に期待できる内容であった。 また、システム面でも、zoomの機能を最大限利用し、実際の対面と同等の授業が出来ていると感じた。ネットワークが不安定になることもなかった。
  • 今回の講義を受講して、金融機関とはどういったものなのか、役割などが自分の中で不確定なものであったが最初の基礎となる部分は理解できた。また、銀行と信用金庫の違いが不明なままでいたが呼称から形態まで違うことが分かった。労働金庫や農業協同組合が同じ部類に属することも分かった。
  • 今回の講義で今後の授業の方針や進み方が理解できました。今世界はコロナウイルスの影響でかなり厳しい状況になっていますが、この厳しい状況生活に必須である金融機関はどのように運営しているのか気になりました。
  • 今回の講義を受けて今のコロナの時代により株価の暴落や10万円の支援金など多くのお金にかかわる話が多く上がっていると思う。その中でこれからの日本経済はどう変化するのかとても興味があるのでこれからの講義がとても楽しみだ。 また、普通の会社と違い銀行や信用金庫などは業界別の呼称があり興味がわいた。 これからの講義を受講していく中で今の時代の金融状況について詳しくなりたいと感じた。
  • 授業は金融機関などに興味があるので、様々な人の話を聞くことが出来るというのは自分にとって有意義な授業になるのではないかと思う。そのため、常にメモをとり、自分の知識として吸収したいと思う。
  • 協同組合金融機会の話はとても興味深かった。ゼミの先輩が多摩信用金庫に就職してその話をゼミ内で聞いていたので理解しやすかった。地域と共に活動していくゼミなので地域の方が株主のようなものの信用金庫には興味が湧いた。
  • 同じ金融機関でも銀行と信用金庫では明確な違いがあることを理解した。 今現在簿記の勉強をしていて聞いたことのある単語などがいくつかあったので講義と簿記の勉強を並行して効率よく学習できたら良いと感じた。
  • 横浜銀行は地方銀行だが、全国にもある大手だと思っていた。 その会社のトップでも、株式会社や銀行などによって、社長や頭取と呼び方が違うことを、今日初めて知れた。 テスト内の小テストもいいと思った。
  • 今回この講義の内容が分かったので次回からも気を引き締めて講義に臨みたいと思う。このご時世なので、できることを頑張りたい。
  • コロナの影響で全ての業界が大きな打撃を受けている。それに伴い今年の新卒社員を採用しない企業も増えているのが今の状況だ。私は来年から就職活動が始まっていくが、不安で仕方ない。とにかく今は、色々な業界の現状を知りたかったので金融業界の「今」というのをこの講義で深く掘り下げていこうと思う。
  • 今回の講義で銀行と信用金庫の形態の違いが分かった。気になるのは非営利で行なっている信用金庫のビジネスとしての役割などを詳しく知りたいと感じた。また今回オンラインで講義を行なって気づいたことは今までよりも集中して聞いていないと内容が入ってこないということがわかった。もっと集中していきたい。
  • 新型コロナウイルスによって、これからの時代どのように変化するのか分からないが、銀行や信用金庫は社会を支える重要な機関であることには変わりがないと思うので、しっかりと学ばなければならない。
  • 業界別の呼称が興味深く銀行員のことを「行員」信金等で働く人を「職員」と呼ぶということが大変勉強になった。確かに「職員」と呼ばれる人は公的でしっかりとしているイメージがある。なんとなく身の回りにあってなんとなく利用している金融機関の仕組みを実際にそこではたらいている人にお話を聞けるのは楽しみだ。銀行は潰れそう..大量にリストラしてる..海外の銀行はほぼ無人..と消費者金融=借金?過払金?金融機関に対して正直あまり良いイメージを持っていないが、金融論を通じて新たな知を身に付けたい。 コロナウイルスといった時事問題(今しかできない)講義楽しみにしております。
  • 私は銀行に就職したいなどと思った事はありませんでした。しかし、今回の講義をきいて、銀行の仕事などについて少し興味が湧いたので就職の時に色々調べて見たいと思いました。
  • 金融機関の銀行には地方銀行、信用金庫、信用組合、農協、労働金庫、地域金融機関などと様々な種類があり、それらすべてが重要な役割があり何一つとして欠けてはならない。
  • 似たような金融機関だけど、実際は違うところがたくさんあると思うので、コロナに対する対策など様々な話が聞きたいと思った。
  • このような大変な時期にどのような作業に追われているのかを知ることができました。労働金庫は名前も初めて聞いたので、家の近くにもあるのか地図を見てみようと思いました。
  • 今日の講義で株式の銀行と非営利の信用金庫の違いを学びました。銀行は株式会社が主体となって成立していて、信用金庫は地域の組合で活動しています。地域で成り立っている信用金庫は銀行に比べてお金の融通が効きやすいのだと感じました。ということは融通の効く信用金庫は中小企業に融資しやすいのでコロナが起きている今の時代のリーダーは信用金庫なのではないかと思いました。
  • パワーポイントを使用した授業で非常にわかりやすい授業であった。また、ゲストの講師の方々にもお越しいただきお話いただけるということで、「金融」について事前に知識をつけておこうと感じた。正直、「金融」にはとても硬いイメージがあり知らないことがあるがこの授業を機に興味を持てればと思った。
  • これから講義にゲストの方が参加してくださるということで、どのような感じになるのかとても楽しみです。