金融機関からの誕生日お手紙

2025/8/6

「どうすれば口座を開いてもらえるか?」「どうすれば年金口座を移してもらえるか?」
そんなことを、毎日のように考えていた時期がある。

予約制度をつくってみたらどうか?
誕生日にあわせてお手紙を出してみたら、うれしく感じてもらえるかもしれない。
金融機関の本部担当者として、そんな仕掛けを真剣に考えていた。

そして今、自分自身がその年齢になってみると・・・

実際に、誕生日近くにカードが届くのは、思いのほかうれしいものだと感じる。
システムで抽出されていることはわかってはいるが、誰かが自分のことを覚えてくれていた、というだけで、心がちょっとあたたかくなるものだ。

西武信用金庫から届いたお誕生日カードは、ひらひらひらっと開くタイプのものだった。
ちょっとした仕掛けがあって、遊び心がある。受け取った瞬間、自然と顔がほころんだ。

あの頃、自分が思い描いていた「小さな工夫」って、こういうことだったのかもしれない。
今ようやく、それが少しわかるようになってきた気がする。