義母と団欒135

2025/8/13

生後3か月になる孫。
3種混合ワクチンの接種のため、赤ん坊を連れて病院へ行くところであった。

出発しようと車を出そうとしたそのとき、義母が突如、サンダルをつっかけたまま車に乗り込んできた。

「え?乗るの??」と私。

「顔、見ときたいから」と義母。

「予防接種前のひ孫の顔をどうしても見ておきたかった」、「泣くのではないかと気がかりでしかたがなかった」、ということのようだ。

運転席側からひ孫を覗き込む義母の表情は、まるで“外を見たがる子ども”のようた。
サンダルのまま、ひ孫をまっすぐに見つめるその様子に、思わず娘は吹き出していた。

その後、
「顔が見られたから、もう大丈夫」と言い、
義母は再びサンダルをぱたぱたと鳴らしながら、家へ戻っていった。