埼玉県庁で埼玉県の産業を聞く

2019-07-16

埼玉県庁にヒアリングに行った。浦和駅から歩いて5分くらいのところに県庁はあった。庁舎はかなり古いものだったが、最近耐震工事をやったようでもう少し活用するようだ。ネットによると大宮に移るという話もあるようだ。

まずは、県民生活部の矢嶋部長のところに伺った。名刺には、広聴広報課、共助社会づくり課、人権推進課、文化振興課、国際課、青少年課、スポーツ振興課、ラグビーワールドカップ2019年大会課、オリンピック・パラリンピック課、男女共同参画課、消費生活課、防犯・交通安全課。が主な業務とあった。内閣府的なところだろうか。「先日の授業で、組織は縦割りになりやすい。横断的に調整する仕組みを作る必要がある。」と教えたところ。まさにそういう機能をもった部署だ。

その後、産業労働振興課柳沢主幹に概要を説明していただいた。「埼玉県は全国の縮図みたいなことろ。統計的には大体全国と同等」「産業の特徴は、自動車産業17%。大消費地東京が近いから食品産業が多い。化学工業が伝統的に強い」

先端産業創造にも熱心で、「ナノカーボン」「医療イノベーション」「ロボット」「新エネルギー」「航空・宇宙」など。

「県庁と市町村の産業振興にかかる業務分担はどうなっているのか」と伺うと「さいたま市以外の市町村は、農業や商業など産業分野に1,2名の人員配置しかできていない。正直なかなか、製造業等まで手が回らない」と。だから製造業は県庁が担っている。県庁のひとつの役割は中小市町村の支援。また、「埼玉県の将来の産業に危機感がある。圏央道等が整備されると逆に、県の優位性(交通の利便性が高い)が失われる可能性もある」県庁の職員からこういう話を聞くと、羨ましくなり、多摩エリアにぜひ県庁がほしいと感じる。

自動車産業も盛んなので、CASE(Connected、Autonomous、Shared、Electric)やカーシェアリングやライドシェア、オンライン配車サービスを含む「MaaS」(Mobility as a Service)への動きへの対応も行っているようだ。

株式会社ウラノ

・本田技研工業株式会社は、埼玉製作所として、狭山完成車工場小川エンジン工場寄居完成車工場などがある。工場見学も受け付けている。

・株式会社IHI  新たな民間航空エンジンの生産拠点を,埼玉県鶴ヶ島市に建設 

企業を誘致できると、税収、雇用、さらに波及効果による活性化が見込まれる。企業誘致の効果はそのほかの施策に比べてかなり大きい。県庁には17、18人の 企業誘致担当がいる。現場の情報を知っている市町村とも連携している。相模原市や川崎市も担当者の数は別として同様の方向性。東京都多摩エリアだけは自然体・・・。

埼玉産業歴史探訪(ぶきん地域経済研究所 調査事業部 藤坂浩司)も紹介頂いたので読んでみた。やはり埼玉でも戦争と産業の関係は深い。東京第一陸軍造兵廠の軍需用光学機器工場が大宮に作られたことをきっかけに、埼玉県に工学関係の会社が立地し、発展することになったようだ。東京第一陸軍造兵廠は私の生まれた北区が本部だった。よく図書館で使った( ´艸`)。

県庁から浦和の駅に続く道にはあちこちのおいしそうなお店が。以下は覚書き。

ぎんねこ

串焼き亭ねぎ