ホームカミングデー３開催

2025/10/25

ホームカミングデー３は、文化祭の中で、ゼミの出し物として行っているものである。
毎年、にぎやかな模擬店やステージの音に包まれながら、私たちは奥の部屋でひっそりとこの会を開いてきた。
派手さはないが、その分、じっくりと語り合える時間がここにはある。

もちろん、私にとっては至福の時間だ。

当日朝、在校生たちはどこか乗り気でない様子で机を並べ、ポスターを貼り始めていた。
「え〜、本当にやるんですか〜面倒くさい」という声が聞こえてきそうな空気である。

無理もない。この世代の多くは、中学・高校時代をコロナ禍の中で過ごし、文化祭や体育祭といった行事を十分に経験していない。
そのため、「イベントを自分たちでつくる」という感覚自体がまだ馴染みのないものである。

「ポスターが曲がっている」「外から見てよくわからない」「次の案内は誰がやるの？」と先生から細かいチェックが入る。

開始10分前になっても参加者はなかなか集合しない。
「本当に間に合うのか」と時計を見ながら落ち着かない気持ちになる。
結局、開始時刻ぎりぎりになってようやく全員が揃った。

卒業生13名、ゼミ生13名、1年生2名、地域の方1名、高校生1名、私＝合計31名。

ゼミ生の参加が少なかったのは、文化祭実行委員とポテト模擬店をサークルで行っていたから(笑)。

急遽司会を務めた山田は、最初こそ緊張の面持ちであったが、時間の経過とともに声のトーンも柔らかくなり、進行も落ち着いたものになっていった。

卒業生との３回にわたるワークでは、在校生も次第に発言が増え、場の雰囲気が少しずつ和らいでいくのが感じられた。
同じゼミの先輩であり、歳の近い社会人としての卒業生からの言葉には説得力があり、在校生も素直に耳を傾けていた。
そこには、立場を越えた自然な交流の場が生まれていた。

会の終盤の共有時には、「この場所にもっと地域の人が来てくれたらいい」「卒業してもここに戻ってきたい」「“つなぐ力プロジェクト”がこうして形を変えながら続いていることが何よりうれしい」「外部の人ともっとつながったほうがいい」「そのつながりを大切にしてほしい」という発言が聞こえてきた。
その言葉を聞きながら、この場を“帰ってこられる場所”としてこれからも継続していきたいと思った。

留学生の趙も中国からわざわざ駆けつけてくれた。仕事も忙しくやっているようだ。

最後は全員で記念写真。笑顔の輪が広がり、緊張も疲れもすっかりどこかへ消えていた。
この一枚に、今日一日のすべてが詰まっているように思えた。

今回の私からの差し入れは、oyazipanスコーン。

70個作って持っていった。

終了後、永山駅近くのお店で懇親会を開催した。
卒業生からの希望もあり、矢内さんも参加してくれた。
久しぶりの再会を喜ぶ声や、初めて顔を合わせた学生同士の笑い声が絶えず、時間の経つのも忘れるほどであった。
世代を超えた語らいの中で、それぞれがゼミ時代を思い出しながら、未来への新しいつながりを感じ取っていた。
とても良い時間を過ごすことができた。

地域の方々や卒業生、そして在校生が互いに刺激を受け合うこの場所が、これからも新たな出会いと学びを生み出していくことを期待している。

【卒業生からの気づきと感想】

• 久々に活気あるゼミの中で意見交換できたのが楽しかったです！ありがとうござました！同期や先輩が頑張ってる話を聞くと、今の自分の環境は少し生温いのではないかと、少しだけ物足りなさも感じました笑。今の業種で働いていると、ゼミで行っていた”正解のない解を見つける手探り感”を懐かしく感じます。ゼミにも機会があれば是非参加させていただきたいので、その時はよろしくお願いします！(私の会社許可出してくれるでしょうか、、、笑)
• 楽しい会に呼んでいただきありがとうございました！専門商社の内定が決まったり、繋がりのある企業から内定が決まるなど就活に向き合っており素敵でした！（一部かもしれませんが！）ひとつ感じたのが、在校生がプロジェクトに関わる事もすごく重要だと思うのですが、その経験を次にどう活かせるのだろう？という視点がもう少しあるとより有意義になるんじゃないかなーと感じました！ゼミでは本当にいい経験が出来ているの「こなした」で終わるのがもったいない！
• 参加して学生や同期後輩と話してみて、改めて学生の悩みは変わってないなという印象でした。就活の軸が定まらないことや学生のうちに何をしたら良いのかなど、自分たちもそのような悩みを抱えていたなと懐かしい気持ちになりました。そこについては学生たちにも「自分たちも何とかやってるからそこまで不安にはならなくて大丈夫だよ」という言葉をかけましたし、今後もかけたいなと思いました。一方で、カバン持ちの数が減少しているという話がありましたが、行ける時たくさん行った方が良いなと思いました。自分も初めの一歩目を踏み出すのは大変でしたが、その一歩を踏み出したことで新たな出会いや経験ができました。その経験はもちろん就職活動でも生きましたが、それ以上に経験談として仕事やプライベートなどで話したり共有したりすることができるのが大きいとしみじみと感じてます。今日の会も一個の体験としてとても有意義な時間でした。最後に、今日学生の方が感想で勇気が出たと言っていてまた来年も参加したいなと思いました。その後の懇親会もとても楽しかったです！ありがとうございました！
• 遅れてしまったこともあり、ゆっくりお話することができず、すみませんでした。ですが、お料理も皆さんとのお話も楽しませていただきました。また1年頑張って、来年の集まりも参加させていただきたいと思います。今後とも、よろしくお願いいたします。気づきとしては、在校生が主役であり、直接的には関係ない事を承知の上で申し上げます。テーブル事に配置された卒業生、地域の方が2人以上いる上で、一緒に移動したため 自己紹介やエピソードを繰り返し聞く事になった点です。解決策として、・1人は時計回り、もう一人は反時計回りする。・1人は時計回りで一席移動、もう1人は時計回りで二席移動する。というようにズラすことで、皆さんが新しい話を聞けて、面識が少ない卒業生同士も話す良い機会になると個人的には感じました。
• やはり同期や先輩後輩と会って話せる場があるとそれまでを振り返るいい機会になります。学生時代の成長スピードと比べるとまだまだ足らないなと思っているので、自信をもって報告できるような成果をあげてお会いできればなと思います。ありがとうございました！
• 久しぶりに会った仲間と話すのはやはり楽しいかけがえのない時間だと改めて感じられました。知らない後輩の方もいらっしゃいましたが、仲良くお話してくれたので、それも合わせてとてもいい日となりました。また来年もお招きいただければと思います。

【ゼミ生からの気づきと感想】

• これまで自分の将来について、明確なビジョンを持てずにいました。将来どんな仕事をしたいのか、どの業界が自分に合っているのかもはっきりせず、漠然とした不安を感じていました。しかし、ホームカミングデーで様々な先輩方の話を聞く中で、自分の将来像が少しずつ見えてきたように感じました。実際に社会で活躍されている先輩方の経験や考え方に触れることで、業種をどのように絞っていくべきか、自分の興味や強みをどのように活かせるかについて考えるきっかけになりました。特に、先輩方が語ってくださった「自分の価値観を大切にすること」や「挑戦を恐れずに行動する姿勢」に強く共感し、自分の将来にも多くの可能性があることを改めて実感しました。今回の経験を通して、自分のキャリアについてより主体的に考えていきたいと思います。
• 正直、最初にこの会の準備を始めたときは、「大変そうだな」「ちゃんと人が来てくれるかな」って不安もあったし、正直ちょっとめんどくさいなって気持ちもありました。でも、実際にやってみると、先輩方がたくさん来てくださって、学生の自分たちではなかなか聞けないようなリアルな話を聞けて、本当に勉強になりました。準備の段階では、実はほぼ二人で進めていて、前日に一人来られなくなるというハプニングもあったんですけど、それでもお互い協力して何とか形にできたのはすごくいい経験になったなと思います。当日は時間調整や進行などもギリギリまでバタバタしていましたが、終わってみると本当にあっという間で、参加してくれた先輩方や地域の方のおかげで、いい雰囲気で終えられたと思います。個人的には、去年卒業した先輩に久しぶりに会えたのもうれしかったですし、いろんな話を聞いて、自分の今後の大学生活の過ごし方や就活への意識も変わりました。最初はちょっと気が重かったけどやってみて本当によかったなと思えるイベントになりました。
• 今回は、先輩方の貴重な就職活動の体験談を聞くことができ、とても勉強になりました。同じながしまゼミに所属していた先輩方から直接話を聞くことで、より身近に感じることができ、リアリティのある内容で参考になりました。文化祭の準備の方ではもう少し明確に役割分担をして進める必要があると感じました。また、本番までの流れや設営に対するイメージを事前に共有しておくことが今後の課題だと思いました。